【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない

「正解なんだね。耳まで赤くなっていて可愛いな」





指摘をされて慌てて赤くなった耳を手で隠すも、昴にその手を握られて膠着状態となる。





昴先輩、付き合いだしてからイジワルになったな。私のことは前から理解している感じだし。





私も昴先輩のことは誰よりも知っていると思う。だからこそ私も昴先輩に聞きたくなった。





私のことをどれだけ知っているか。私が今、何を思ってこの袖を握っているか。






「私のことそんなに理解しているなら、次に考えていること分かりますか?」





昴の服の袖を握っていた手を床に置く。だけどその手は昴の中に包み込まれていった。





「何かな?」





だんだん分かってきた。





昴先輩はいつも優しい顔をしているけど、お見通しって顔は口角がちょっと上がってる。






「…当てて下さい」





本当に分かっているなら答えられるはず。






「じゃあ、当ててみようかな」






依乃里に一歩近づいて、髪を耳にかけて優しく頬に触れる。







やっぱり分かっているんだ。私がして欲しいこと。それは、先輩からのキス。








ゆっくり目をつぶってその瞬間を待つ依乃里。






それに応えるように昴は依乃里の唇にゆっくりと自分の唇を落とした。