少し前にエレベーターで会った時とは大違いな雰囲気を纏っている副社長は、会う度に受ける印象が違うから本当に不思議な人。
これを「気分屋だから」という理由だけで片付けてもいいのだろうか。一日のうちでもこんなに違いを感じてしまうのだから、仕事の場でもこの状態ならば、かなり問題だと思う。
秘書の高田さんを見送り、その場に立ち尽くしている私を急かすような口調で副社長から報告を催促された。我に返った私は、小走りでソファに腰かけていた副社長へと近寄り、胸に抱いていた報告書等を差し出す。
手にした書類を一枚ずつ真剣な眼差しで目を通している副社長を、ソファより一歩斜め後ろに立ち様子を窺う。
背の高い副社長を見下ろしているなんて、貴重な体験かも。よく見ると、結構茶色っぽい髪。細縁の眼鏡で分からなかったけど、まつげも長くてレンズに当たりそうな程だし。綺麗な瞳をしているんだなぁ。鼻が高くて、綺麗な横顔……。
暫く覗き込むように副社長の横顔を見つめてしまっていた私の視線を感じたのか。資料に目を通していた視線が、突然私へと向けられた。
副社長の瞳は真っすぐに私を捉えていて。
その瞳に吸い込まれそうな錯覚を覚え、咄嗟に目を逸らせる。
これを「気分屋だから」という理由だけで片付けてもいいのだろうか。一日のうちでもこんなに違いを感じてしまうのだから、仕事の場でもこの状態ならば、かなり問題だと思う。
秘書の高田さんを見送り、その場に立ち尽くしている私を急かすような口調で副社長から報告を催促された。我に返った私は、小走りでソファに腰かけていた副社長へと近寄り、胸に抱いていた報告書等を差し出す。
手にした書類を一枚ずつ真剣な眼差しで目を通している副社長を、ソファより一歩斜め後ろに立ち様子を窺う。
背の高い副社長を見下ろしているなんて、貴重な体験かも。よく見ると、結構茶色っぽい髪。細縁の眼鏡で分からなかったけど、まつげも長くてレンズに当たりそうな程だし。綺麗な瞳をしているんだなぁ。鼻が高くて、綺麗な横顔……。
暫く覗き込むように副社長の横顔を見つめてしまっていた私の視線を感じたのか。資料に目を通していた視線が、突然私へと向けられた。
副社長の瞳は真っすぐに私を捉えていて。
その瞳に吸い込まれそうな錯覚を覚え、咄嗟に目を逸らせる。



