「えっと……」
「ああいう男が優羽のタイプ?」
「タイプって?」
「まぁ、聞かなくても当然か。次期社長だし、仕事も出来そうな頭のキレる男は女性なら嫌うはずないよね。三十一の独身副社長が目の前に居れば、結婚を意識する女性には申し分ない相手だよな」
そんな男を狙わないはずないよね、と続けた西田リュウに。私は「さっき初めて会った人に、そんな感情持つわけないでしょ」と間髪入れずに答えてしまい。しかも、何故かムキになって否定している自分自身に驚いた。
「あぁっ、馴れ馴れしく話してしまってすみません。私、なに言ってるんだろう。おかしいな」
自分の言動に動揺している姿を壁にもたれニコニコしながら西田リュウに眺められていたことに気付く。目が合った途端「テンパってるねー」と追い打ちをかけられるようにからかわれ、さらに動揺してしまい。もう、どうにも誤魔化しようがなくなり困ってしまった。
「笑わないでください! あれ? マネージャーさんが探してますよ」と西田リュウの背後を指さしてみる。これはもう最後の奥の手に近い逃げ方かもしれない。
振り返り背後を確認する西田リュウに気付かれないよう、息を殺し後ずさりしてみる。クルッと身体を反転させ静かに体勢を整えた。
「ああいう男が優羽のタイプ?」
「タイプって?」
「まぁ、聞かなくても当然か。次期社長だし、仕事も出来そうな頭のキレる男は女性なら嫌うはずないよね。三十一の独身副社長が目の前に居れば、結婚を意識する女性には申し分ない相手だよな」
そんな男を狙わないはずないよね、と続けた西田リュウに。私は「さっき初めて会った人に、そんな感情持つわけないでしょ」と間髪入れずに答えてしまい。しかも、何故かムキになって否定している自分自身に驚いた。
「あぁっ、馴れ馴れしく話してしまってすみません。私、なに言ってるんだろう。おかしいな」
自分の言動に動揺している姿を壁にもたれニコニコしながら西田リュウに眺められていたことに気付く。目が合った途端「テンパってるねー」と追い打ちをかけられるようにからかわれ、さらに動揺してしまい。もう、どうにも誤魔化しようがなくなり困ってしまった。
「笑わないでください! あれ? マネージャーさんが探してますよ」と西田リュウの背後を指さしてみる。これはもう最後の奥の手に近い逃げ方かもしれない。
振り返り背後を確認する西田リュウに気付かれないよう、息を殺し後ずさりしてみる。クルッと身体を反転させ静かに体勢を整えた。



