・LOVER—いつもあなたの腕の中—

 スマホの画面を見つめているリュウを覗き込めば。さっきの私と同様に、リュウにも笑顔がこぼれていた。


「ごめんね、リュウに嫌な思いさせて」


 公私混同している私が一番リュウを不安にさせてたことに気付けなかったことが原因なんだよね。もっと自然に振る舞えるようにならなくちゃ。


「……なんだ、よかったぁ」


 ホッとしたような表情に変わったリュウは、さっきまでの刺々しい口調ではなく。いつもの優しくて穏やかな声色で言った。


「有頂天になり過ぎて、優羽に嫌われちゃったのかと思った」と緊張がほぐれたようにリュウは私に今日一番の笑顔を向けた。


「聞いても答えてくれないからって取材内容を利用してまで優羽の気持ちを聞き出そうとしたりして。カッコ悪っ」

「リュウを嫌いになるわけない。カッコ悪いなんて思ってないから」


 素直に答えた私を見つめ優しく微笑んだリュウは「どうしよう、今すぐ優羽を抱きしめたい」と囁くから。瞬間湯沸かし器の如く、胸は高鳴り頬が火照る。


「とはいえドラマや映画じゃあるまいし。人目もあるから、さすがに無理だよなぁ」


 深いため息をついたリュウのひとことで、ここがカフェの店内だということを思い出した私は、慌てて周囲を見渡す。