カウンターに差し出されたのは、男性が所有していたクレジットカードだった。「これで心配する必要は無いでしょ?」とカードを前に、目が点になった私を見ながら男性が意味深に笑う。
これって、新しいスマホを買ってくれるってこと? だよね。いやいや待って、初対面だよ私達。ここまでしてもらう義理も責任もないし、こんな事をされてしまったら罪悪感みたいな気持ちが私の中に生まれるんですけど。というより、まさか後々身体で返せとか言われるとか?
予想外の行動を取られ頭の中で自問自答を繰り返してみるも、答えが導き出せない。どう考えても悪いことしか想像できなくなってしまう。
「あのさ、そんなに思いつめた顔されると困るんだけど。元々ここに連れてくる時点で、俺が払うつもりでいたんだからさ」
そう口にした男性の言葉を聞き内心安堵して顔を上げると、男性は目深に被っていたキャップを少しずらし、私を見つめ優し気に微笑んだ。
やっと正面から男性の素顔を確認することが出来たと同時に、言葉を失う。綺麗だと思うし自然と惹き付けられ見とれてしまうのも当然だと思った。
だって私は、この人に見覚えがあるからだ。
これって、新しいスマホを買ってくれるってこと? だよね。いやいや待って、初対面だよ私達。ここまでしてもらう義理も責任もないし、こんな事をされてしまったら罪悪感みたいな気持ちが私の中に生まれるんですけど。というより、まさか後々身体で返せとか言われるとか?
予想外の行動を取られ頭の中で自問自答を繰り返してみるも、答えが導き出せない。どう考えても悪いことしか想像できなくなってしまう。
「あのさ、そんなに思いつめた顔されると困るんだけど。元々ここに連れてくる時点で、俺が払うつもりでいたんだからさ」
そう口にした男性の言葉を聞き内心安堵して顔を上げると、男性は目深に被っていたキャップを少しずらし、私を見つめ優し気に微笑んだ。
やっと正面から男性の素顔を確認することが出来たと同時に、言葉を失う。綺麗だと思うし自然と惹き付けられ見とれてしまうのも当然だと思った。
だって私は、この人に見覚えがあるからだ。



