私は泣いた。
「え?どうした?」
「ごめん。嬉しくて。
 私もずっと颯太が忘れられなくて、誰とも付き合えなかった。でも、颯太とは、もう付き合うことはないと思ってた。」

颯太がギューっと抱きしめてくれた。
「もう、栞を離したくない。
 今までもこれからも琹しかいない。
 大好き。」
「私も、颯太が好き。」

この桜の木の下で、また、キスをした。
そして、颯太の家に行った。
激しく抱き合い、何度も愛を確かめ合った。