「何だよ?ウソついても仕方ないだろ?」


「そうだけど…」


丈流くんが何を考えているのか全くわからなくなった 


「とりあえず、今日は本当に帰りたい」


「わかった。今度こそちゃんと駅まで送っていく」



そう言うと丈流くんは、あたしに顔を近付けキスをした 


あたしはまたしても振り切れなかった 



好きだから…


でも、こんなんじゃ最後に傷つくのは間違いなくあたしだ 


優里さん相手にきっと勝ち目はない 




丈流くんの唇がそっと離れた 




あたしを見つめる優しい目


「何で…あたしに構うの?」



「亜耶は、今まで会ってきた女達と全然違うんだよ。だからほっとけないっていうか…一緒にいると癒される」



「フフ…あたし、ペットみたいじゃん」