誕生日当日、あたしは言われた通り陽斗のアパートまで迎えに行った



陽斗は母子家庭で、お母さんと中1の妹と暮らしている



『多分、誰もいないから勝手に上がっていいから、鍵も開けとくし』


って陽斗は言ってたけど


人の家に勝手に入るのも難しい



陽斗の家の前に立ち、一応チャイムを鳴らしてみる


ピンポーン♪



「……………………」




本当に誰もいないのかな?



あたしはそぉっと玄関の扉を開け



「こんにちは…」



と声をかけてみた



「……………………」



やっぱり反応が無かったので


「お邪魔します…」


と言いながら、家に上がった