初恋グラフィティ


「はい…、そうだったみたいです…」




私が苦笑すると、




「何よ、笑い事じゃないでしょ…?」




みぽりんはおもむろに腕を組んだ。




「ねえ、あんた最近何かあったの…?」


「え…?」


「確かに部活中の志保を見てて、どっかネジがゆるんでるなとは思ってたんだけど、席次が100番も下がるなんて、何かよっぽどのことがあったんじゃない…?」


「……」




図星だった…。




「志保、ちょっと前に悩みがあるって言ってたでしょ…?成績が落ちたのはそれと何か関係あるんじゃない…?」


「それは…」




私は思わずみぽりんから目をそらした。




「あ…、やっぱりそうなんだ…?」


「……」




みぽりんの目はごまかせないと思った。




仕方なく首を縦に振ると、彼女はそっかとため息をついた。




「ねえ、あんたの悩みって何…?」


「え…?」


「何かあるんなら言ってごらん…?聞いてあげるから」