キーコが「先生デートですか?いいですねー」と言ったけど、
みぽりんは「何言ってんの。柏田先生とはそこで偶然会っただけよ」とあわてる様子もない。
「ホントですかー?」
「ホントだって…。じゃあ明日学校でね」
みぽりんは柏田先生には目もくれず、スタスタと店に入って行った。
柏田先生は気まずそうに私達から目をそらし、みぽりんから数歩遅れて店に入った。
「あのふたり、やっぱりあやしいね」
キーコの言葉に、私はうなずいた。
私の疑惑もますます大きくなっていく。
今頃引っ越し先でひとり荷物をほどいているだろうユキちゃんを思うと、
また胸がしめつけられた。

