初恋グラフィティ


ユキちゃんが戻って来て、私にお茶を出してくれた後。


私はとっさにユキちゃんに謝罪していた。




「ユキちゃん…、さっきは変なこと言ってごめんね…」


「え…?」


「でも私、ユキちゃんが不幸になるのを黙って見ていられなかったから…」




何とか弁解したいという気持ちがあった。



自分だけが悪く思われるのが嫌で、もう全部正直に言うしかなかった。




「私ね…、みぽりんが男の先生といちゃいちゃしてるとこ見ちゃったんだ…」


「何だって…?」




ユキちゃんが驚いたように目を見開いた。




「ごめんね…。でもこれはホントの話なの…」




ここまで来たら後戻りできない。



私は清水の舞台から飛び降りる覚悟で言った。




「ユキちゃん…、私ね…、ユキちゃんのことが好きなの…!」


「え…?」




私の告白にユキちゃんの表情が再び強張るのがわかったけど、


私は自分の気持ちを素直にぶつけていた。




「お願い…。みぽりんとは別れて…っ!」


「志保…」