朝一のユキちゃんに会えるのはめちゃくちゃ嬉しい。 整髪料で整えられた髪、 髭を剃ったばかりの頬、 皺ひとつないピシッとしたシャツ…。 そういうのを毎日、自分が誰よりも先に感じられるんだと思うと、こんな幸せなことってない。 “女の子を、車の助手席に乗せる”。 ユキちゃんにとって、その行為には何の意味もないのだろうけど、 私としては何かあってほしいくらいだ。 だって私は、 もう長いこと、 ずっとユキちゃんだけを見てきたんだから…。