初恋グラフィティ


やだっ…!




絶対やだっ…!






そう思ったとき…。






‐‐‐−――






私を助けるかのように、


静かな部屋に、恭平さんの携帯電話が震える音がした。






「…ったく誰だよ…?!こんなときに…!」




恭平さんは最初「無視無視」と言って、私の両脚を無理矢理開かせようとした。




けど、


1回止まった振動が再び動き出したのを聞いて「何だ、しつこいな」と私の脚から手を離した。




私が「出た方がいいよ」と促すと、彼は「はいはい」と言いながらだるそうに立ち上がり、


バッグの中から携帯電話を取り出して、それを耳にあてた。




「もしもし…?」