お母さんにさよならを言った後。 彼女の背中を見送りながら、私はまた複雑な気持ちを抱えていた。 こんなふうにやさしくしてもらうと、私、また気持ちがぐらついちゃうよ…。 私の夢は恭平さんじゃなくユキちゃんのお嫁さんになることなのに、 恭平さんなんて、私の中じゃ悪魔みたいな存在のはずなのに、 私が何とかしてあげなきゃって思っちゃうじゃない…。