注文したクリームソーダが運ばれてきた後。
私は恭平さんのお母さんに、思い切って本音を話すことにした。
「あのっ…、ごめんなさい…!」
そう切り出すと、
「え…?」
恭平さんのお母さんがこっちを向いた。
「あの…、私…、実はまだ恭平さんと結婚のこと、ちゃんと話し合ったわけじゃないんです…。わけあって恭平さんの子どもを妊娠しちゃったのは事実だけど、ホントは私、恭平さんの他に好きな人がいて、赤ちゃんも産もうかどうしようかまだ決めかねてるところなんです…。なのにお母さんにはいろいろと期待させちゃったみたいで、ホントごめんなさい…!」
私が頭を下げると、恭平さんのお母さんがすかさず言った。
「やだ…、志保ちゃん頭を上げてよ」
「え…」
顔を上げると、恭平さんのお母さんはコーヒーカップを手にしながら笑っていた。
「そんなこと、とっくにわかってたわよ」
「え…?」

