初恋グラフィティ


路肩に雪が積もる道をただぼーっと歩き続ける。




あーあ…。


次、お母さんとかげちんに顔を合わせるの厳しそうだなあ…。




…ていうか、


こんなふうに家を飛び出しちゃうと、家に帰りづらいよ…。




自分で自分の首を絞めちゃった…。




どうしよう…。






行くあてもなくとぼとぼと前へ進んでいくと、


視線の先に小さく人影が見えて、同時に「志保ちゃん!」という声が聞こえてきた。





「あ…」




どうしてこんなところでまた会っちゃったんだろう…。




それは恭平さんのお母さんだった。