「星野…、お母さんの話は本当なのか…?」
かげちんが驚いたようにこっちを向いた。
「そ…、そんなこと…、ありえないです…」
私は首を横に振ったけど、かげちんは疑わしいと言わんばかりの目をしている。
「お母さん…、ねえ、何言ってるの…?そんな冗談、先生の前でよしてよ…」
私は笑ってみたけど、母は気まずそうに私を見た。
「志保、ごめんね…。お母さん、ずっと知らないふりをしてたんだけど、いつだったかゴミ箱の中に使用済みの妊娠検査薬が入っているのを見つけちゃったの…」
「うそ…」
冷や汗が出た。
「結果が陽性だったからまさかとは思ってたんだけど…」
お母さん、
最初から全部気づいていたんだ…。
「志保…、あんたユキちゃんの子を妊娠したの…?」
え…?
何でそこにユキちゃんが出てくるわけ…?!

