病院を出てからユキちゃんの車に乗ると、 ユキちゃんはエンジンをかけたにもかかわらず、シートベルトも締めず車も発進させなかった。 「ユキちゃん…?」 「……」 「ねえ、これからご飯食べに行くんだよね…?」 「……」 「車、出さないの…?」 「……」 何を聞いてもユキちゃんは無言。 …その反応からすぐに察しがついた。 ユキちゃん、 私がユキちゃんじゃない人の子どもを妊娠してるって、やっぱりわかっちゃたんだ…。 どうしよう…。