呆然と歩く私の目の前に、静かに白いものが落ちてきた。 見上げれば、暗い空から雪がちらちら降っている。 そういえば、天気予報では今夜寒波がやって来るとのことだった。 頬に冷たい雪を感じながらふと思う。 この雪が町を白く染めるように、 私の妊娠も白紙にしてほしいよ…。 …そうだ。 このまま雪の中にずっと立っていたら、 赤ちゃん、流産しないかな…?