私の毎日は、好きな人と交わす朝の挨拶から始まる。
「お、志保。おはよう」
自宅前。
隣の家から出てくるユキちゃんにそう言われる度、私の胸はドキンと音を立てる。
「あ…、おはよう」
毎朝毎朝、
彼に会いたいがために早起きし、彼の出勤時刻に合わせて玄関を出る私。
ユキちゃんがガレージから車を出すタイミングを見計らってその視界に入るよう歩き出すと、彼はきまって声をかけてくれる。
「乗れよ」
私も毎日同じ言葉をくり返しながら、その助手席に乗り込む。
「ありがと」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…