「初めて見るようなもんだもんな。」
「うん」
病院から退院するときに、タクシーの窓から見た街並み。
「はじめは馴染めなかったけど、今はニューヨークが好きなんだ。俺。」
紫苑の地元は都会とは程遠い場所らしく、はじめは歩くスピードも違ったニューヨークの人たちに同じように圧倒された話をしてくれた。
「桐乃が卒業旅行でひとりでニューヨークに来てたって聞いたときは驚いたよ。」
「いつ紫苑さんに話したの?」
「病院に行って足のケガの処置をしてる時。それまでは話をする余裕なんてなくてさ。桐乃は現場では気を張って俺の手伝いをしてくれてたけど、病院についてほっとしたのか、すごく震えていてさ。医者でもない桐乃が気丈に現場で俺を手伝ってくれていたけど、本当は怖かっただろうなって思ったら、桐乃を支えたくなった。何かをしないと気が済まなかったんだ。」
紫苑は、私の足元に気をつけながら話をしてくれる。
「あの時から、俺は桐乃に夢中だった。」
ふと私をみる彼の視線が恥ずかしい。
「・・・恥ずかしいな。なんか。」
少し耳が赤くなる彼に愛しさを感じながら、私たちは美術館までの道を歩いた。
「うん」
病院から退院するときに、タクシーの窓から見た街並み。
「はじめは馴染めなかったけど、今はニューヨークが好きなんだ。俺。」
紫苑の地元は都会とは程遠い場所らしく、はじめは歩くスピードも違ったニューヨークの人たちに同じように圧倒された話をしてくれた。
「桐乃が卒業旅行でひとりでニューヨークに来てたって聞いたときは驚いたよ。」
「いつ紫苑さんに話したの?」
「病院に行って足のケガの処置をしてる時。それまでは話をする余裕なんてなくてさ。桐乃は現場では気を張って俺の手伝いをしてくれてたけど、病院についてほっとしたのか、すごく震えていてさ。医者でもない桐乃が気丈に現場で俺を手伝ってくれていたけど、本当は怖かっただろうなって思ったら、桐乃を支えたくなった。何かをしないと気が済まなかったんだ。」
紫苑は、私の足元に気をつけながら話をしてくれる。
「あの時から、俺は桐乃に夢中だった。」
ふと私をみる彼の視線が恥ずかしい。
「・・・恥ずかしいな。なんか。」
少し耳が赤くなる彼に愛しさを感じながら、私たちは美術館までの道を歩いた。



