記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される

「パスタ?」
「おしいっ!」
彼は体を動かした私にもう一度毛布をかけなおしてくれる。
「ミートソース」
「違う!」
悔しくなってあれこれ考えていると、彼は声は出さずに口を動かした。

口の動きを見てあててほしいというアピールらしい。

「・・・たらこパスタ?」
「違う」
「えーわからない。」
「・・・ラザニアでしたー。」
「え?・・・」
あまりに意外な答えに、私は一瞬動きが止まる。

「意外だと思っただろ?桐乃と出会うまでは唐揚げだったんだけど、桐乃と出会ってからラザニアが好物になったんだ。」