記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される

「愛してる。桐乃。」
彼はまっすぐに私を見つめて、いつだって感情を言葉にしてくれる。

「・・・」
まだ素直に返事ができない私にも、ふっと笑って「まだ片想いか」と冗談交じりでいう彼に、迷う私は救われる。

「俺たちには未来がある。これからまだまだ幸せな未来がある。俺と桐乃と、この子と。3人の新しい未来が。俺は桐乃がなんて言っても離れない。そばにいる。」
大きな手で私の頬に触れながら、まっすぐに私を見続ける彼。

彼の言葉が今の私の心を救ってくれる。
何度も何度も。

”未来”か・・・
私はまだ、今しか見れていない。
過去と今。