記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される

目が覚めると、そこには整った顔。
長いまつげ。筋の通った鼻。
凛々しい眉。

少し乱れている黒髪。

「穴開くって。そんなに見られたら。」
恥ずかしそうにそう言って目を開けた彼に私はもう一度しがみつくように抱き着く。

顔がまだぐちゃぐちゃだ。
しかも、彼の背中に手をまわして離れなかったことが恥ずかしい。

「真っ赤。」
彼がそう言って私の耳に触れる。

「寒くない?大丈夫?」
私の肩まですっぽりと毛布で包み、抱きしめてくれる紫苑。