午後からの授業に向けてキャンパスの近くに流れる鴨川の土手を歩いていく。 突然に何を思ったのか 足下からひとつの石を握って 川面に向かって思い切り投げてみた。 石はひとつ、ふたつ、三つと跳ねてゆく。 「これが、夢につながったら良いのに」 そう、ひとり、呟いている。 涼介と出会ったのは、そんな後であった。