生徒会室で甘い、秘密の時間

よし、帰ろう。


任務も果たしたし。


「....り、の」


「え?」


会長先輩が小さく言った。


「りの....」


“りの”?


“りの”ってなに?


「会長先輩?私、帰りますね」


「りの....いくなよ」


会長先輩はまぶたを開いていた。


瞳には溢れ落ちそうなほどの涙を浮かべて。


私はちはるで“りの”って人じゃない。


“りの”って誰なんだろう。