「ちはるちゃん、行かないの?」


「あ....行く。
さっきのってさ⎯⎯⎯⎯⎯ 」


「いいからいいから。早く行った方がいいよ」


結局聞こうとしたけど真璃ちゃんの勢いに圧され、聞けなかった。


教室を出て不安が蘇ってくる。


嫌だな....。


退学だったらすずにも会えなくなっちゃうだろうし。


なにより生徒会のメンバーにせっかく教えてもらってるのに諦めたくない。


最近はそんな気持ちが強くなった。


「失礼します。先ほど呼ばれた一年D組の宇佐美です」


一礼して職員室の扉をくぐる。


「宇佐美。風間が呼んでるぞ」


担任の先生がデスクから手招きしてくる。


「は、はい」


先生もデスクまで行くと莉穂先輩がいた。