「え?」


「俺このままチラシ配ってくれてなかったら過労死してたかもな」


「えっ?」


言ってることは怖かったけど目は睨んでいなくて優しい目をしていた。


「てか寒いから学校帰る。
宇佐美、帰るぞ」


私の名前....!


いつも“お前”とかだったのに呼んでくれた?


少し、だけど嬉しい。


私も会長先輩も雨の中で話をしていたものだから濡れている。


私は水溜まりに転んだし。


「はいっ」


冷たい水を纏いながら会長先輩に続いて歩いていった。


会長先輩は意外と優しいのかもしれない。