生徒会室で甘い、秘密の時間

「いや、宇佐美ちゃんのせいじゃないと思うけどな」


にこりと微笑む、陽翔先輩。


陽翔先輩は優しい。


ずっと硬く“大緑先輩”と呼んでいた私に対して“陽翔先輩”呼びでいい、と言ってくれたし。


モデル並みの顔立ちだし。


優しい&イケメンなんてモテるのに当たり前な条件が揃ってる。


「あいつ、不機嫌なとき多いし」


「そう、なんですね」


会長先輩って不機嫌なときが多いんだ....。


でも不機嫌なときが多いとはいえ、私が不機嫌にさせちゃった気がするんだけどな。


「ほらほら、大緑くん。
まだちはるちゃん、ここのページ終わってないんだから話しかけないの」


「ふぇ、すみませーん莉穂ちゃん」


陽翔先輩は舌を出して再びパソコンに向かう。


「ちはるちゃんもこの問題解くまで休憩出来ないよ~?」


ひ、ひえっ。


それはちょっと....!


莉穂先輩、何気に厳しい!