生徒会室で甘い、秘密の時間

よし、集中。



「“こんにちは。リンゴを売っているんだがおひとつどうだね?”」


「“ええ、美味しいのかしら?”」


白雪姫役のすずがおしとやかに首を傾げる。


すず、役に成りきってる。


私も成りきらないと。


次のシーンは、義母役の私が、リンゴをおすすめして、私が食べて安全なことを示す。


「“ああ、美味しいよ。ほら”」


台本通り、ひとつリンゴを取って一口かじりつく。


シャクッ、良い音がして口に酸味が広がった。


「“じゃあひとつ⎯⎯⎯⎯⎯ ”」


すずがリンゴに手を伸ばしたとき。


違和感。


頭がくらくらする。


なに、これ。