「え?」


「私はちはるちゃんなら出来ると思うの。

だから、私たちは一生懸命教える。だからちはるちゃんも一生懸命頑張って。
一生懸命出来ないならやるだけムダなんだからこの時点でやめた方がいいわよ」


一生懸命...。


莉穂先輩の表情がいつもと違う、真剣。


「そうですね。風間先輩の言う通りだと思います」


横から神山くんがうなずいた。


「絶対頑張るので、ご指導よろしくお願いします....!」


「わかった。
そういう方針で教えていくからよろしくね」


「はい!」


莉穂先輩は真剣な表情が戻って優しい微笑みを浮かべた。


「それじゃ、ここ座りなよ」


大緑先輩が椅子を勧めてくれる。


「ありがとうございます!」


私ははりきってワークを広げた。