「俺、ちはるの好きな人のこと悪くいったよな。
ごめんなさい」


「えっ....そんなっ!怒りすぎた私も悪いし....。
叩くことなんてなかったよね。こちらこそ、ごめんなさい」


あのときの千隼の顔は忘れられない。


私が傷つけたよね。


「いや、俺の方が....」


「どっちも悪かったって思ってるってことは仲直りしない....?」


「ああ、仲直り」


ほろほろと胸につっかえていたものが解けていく。


千隼がふと、緊張した顔つきになった。


「文化祭、一緒にまわりたい」


千隼と二人でってこと?


「え?」


「ちはるのこと、諦められないから。
絶対楽しませる、約束」


真剣な目で見つめられて戸惑う。


私、行ってみようかな。


だって千隼とは幼なじみだもん。