あまりにも真剣な千隼に思わず、涙が溢れた。


「もう、千隼....。
千隼だって、千隼だって....イケメンだし、運動出来るし、将来モデルさんと結婚しちゃうかもよ」


それを掻き消すには笑っておちゃらけるしかない。


「はは、ちはるそれはないと思うんだけどな」


千隼も笑ってくれた。


ありがとう。


「私、すず待たせてるから行くね」


「おう。じゃあ、明日」


普段通り。わざとそうしてくれてる。


もう一度、振り返って何か言おうか迷ったけど。


何か言っても関係ないかも。


他人行儀かもだけど千隼にお辞儀して歩き出した。