「二人とも落ち込まないでよ」


「さやは台本係だからいいよね!」


慰めるさやちゃんにすずが言う。


「て言うか次移動だよ!」


しかも一番遠い、美術室。


「あ、そうじゃん」


急いで絵の具をとって二人を廊下で待つ。


そこに体育から帰ってきただろう千隼と目が合った。


き、気まずい。


「お、ちはる」


「あ....」


今までみたいに“千隼~!”って対応できない。


なんて言えばいいのかな。