生徒会室で甘い、秘密の時間

生徒会室を出て階段を降っていると美輝ちゃんたちの笑い声が聞こえてくる。


ああ。もうなんなんだろ。


嫌ってハッキリ言えばいいのに言えなくて。


あのとき、教室に入って否定すれば良かったじゃん。


結局、自分に一番悲しいのかもしれない。


明日、どんな顔して美輝ちゃんと話せばいいの?


どうしようもない感情をぐるぐると回していたら冷たい私の手首に暖かいものを感じた。


「え....?」


「あ?」


後ろを振り返ると会長先輩が立っていた。


「どうしたんですか....」