千隼は怪訝そうに私を見た後、ため息を吐く。


一体今日だけで何人の人にため息吐かせてるんだっけ。


「はぁ。ちはるがそーしろって言うならいいんだけどさ。
困ったら言えよ」


いつになく千隼が優しい。


普段のイジリをしないし。


明日は雪でも降るとか?


「う、うん。
ありがとね」


千隼と階段で別れてプリントを取りに行く。


遅くなりすぎたら会長先輩に迷惑かけちゃうもんね....!


教室の扉を開けようとして廊下の壁に貼られた美術の絵が目に入る。