生徒会室で甘い、秘密の時間

目頭に暖かいものが溢れ落ちそうになるのをグッと堪える。


だめ、泣くなんて。


もっと疑われちゃう。


目に力をいれて絶対泣かない決心。


そんなのも虚しく涙は一粒、一粒と溢れてきた。


「うわっ、泣くんだ」


「これだけで?」


流れ出した涙は止まらない。


どうすれば⎯⎯⎯⎯⎯ 。


「宇佐美さん、風間が呼んでいます」


低い掠れた声が聞こえた。


きっと、この声は。


「きゃー、生徒会長じゃない!」


「マジ目の保養っ」


歓声があがるのもそれはそのはず。


だってこんな変哲もない一年生の教室にみんなの人気者、会長先輩が現れるんだから。


「風間が待ってます。
早く」


「はい....」