「辛辣だなぁ」


「人の恥ずかしいことベラベラ喋るヤツに何も言われたくないんだけど?」


「しょうがないだろ。 嬉しかったんだから」


「だからってベラベラ喋らないでよ。

それに感激して泣いたワケじゃない」


「ふぅん?」



あの日泣いたのは、現実を突き付けられたからだ。

叶うことはもうないのに、未練がましい夢をあの曲は思い出させる。





どうしようも出来ないのに──。





何をしたって叶わないのに──。