「うわ、めっちゃ長話してた」
「お前と話してるとあっという間だな」
「それはこっちのセリフ」
奏音はギターと鞄と持つと、私の荷物もさり気なく手に取った。
「え!?」
「夜遅いから送る。行くぞ」
「奏音、ギターと鞄持ってるでしょ。大丈夫だよ?」
「持ち慣れてる!良いから道案内しろよ」
そう言って先を歩く奏音に、私はそれ以上言えなくて素直に甘えることにした。
「う、うん。ありがとう」
急ぎ足で奏音の隣りまで歩くと、奏音はニッと笑って言った。
「どういたしまして」
_ドキッ!
こ、これはヤバイかも……。