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中本さんが、『藤原』とテプラで名入れをしてくださっているロッカーに荷物を入れてから、そこにすがって大きくはぁーっと吐息を漏らした。
「――なぁに? 朝から盛大なため息なんてついて」
と、たまたま更衣室に入っていらした中本さんに、その嘆息を聞かれてしまう。
「あ、おはようございます」
私はロッカーから慌てて背中を離すと、中本さんに挨拶をする。
「おはよう」
それに答えながら、中本さんが私をじっと見つめていらっしゃる。
「藤原さん、今朝は高橋くんと一緒だったみたいだけど……前に言ってた許婚って、まさか彼じゃないわよね?」
言葉と一緒に刺すような視線を向けられて、私は思わずたじろぐ。
「ま、まさかっ。高橋さんとはたまたまエントランスで出会ってご一緒させていただいただけなのですっ」
慌ててそう返すと、「ふーん」と言われた。
中本さんが、『藤原』とテプラで名入れをしてくださっているロッカーに荷物を入れてから、そこにすがって大きくはぁーっと吐息を漏らした。
「――なぁに? 朝から盛大なため息なんてついて」
と、たまたま更衣室に入っていらした中本さんに、その嘆息を聞かれてしまう。
「あ、おはようございます」
私はロッカーから慌てて背中を離すと、中本さんに挨拶をする。
「おはよう」
それに答えながら、中本さんが私をじっと見つめていらっしゃる。
「藤原さん、今朝は高橋くんと一緒だったみたいだけど……前に言ってた許婚って、まさか彼じゃないわよね?」
言葉と一緒に刺すような視線を向けられて、私は思わずたじろぐ。
「ま、まさかっ。高橋さんとはたまたまエントランスで出会ってご一緒させていただいただけなのですっ」
慌ててそう返すと、「ふーん」と言われた。



