お風呂に一緒に、ということになったら、それをどうかわすか、実はほんの少し悩んでいたのです。
 あまりに強く乞われたら私、断り切れる自信がなかったので本当に助かりました。

 修太郎(しゅうたろう)さんの気が変わったりなさらないうちに。

 私はそう思っていそいそと入浴の支度(したく)を整えます。

「あの、ではお言葉に甘えて……」

 修太郎さんにそう言ってから、ほんの少し考えて、私はソファに座る彼のほっぺにチュッと軽く口づけてから、逃げるようにバスルームへ向かいました。 

 修太郎さんが、驚いたように頬を押さえていらっしゃるのが、とても可愛かったです。