「あ、あのっ、でもっ」
さすがに立て続けすぎますし、これ以上修太郎さんに散財させてしまうのは妻として如何なものかと思ったりもして。
「大事なことですよ、日織さん。指輪がないと結婚式のときに困りますし。それに――」
そこまでおっしゃって、私の左手の薬指に光るダイヤの指輪に口付けていらっしゃると、
「入籍を済ませたのにいつまでも婚約指輪というのもおかしな話です。僕はね、一日も早くみんなに知らしめたいんですよ。日織さんは僕の奥さんです、って」
指輪越しにじっと見つめられて、私は照れてしまいます。
「しゅ、修太郎さん……、そんなに見つめられると恥ずかしいですっ」
もじもじしながらそう言えば、くすくすと笑われてしまいました。
さすがに立て続けすぎますし、これ以上修太郎さんに散財させてしまうのは妻として如何なものかと思ったりもして。
「大事なことですよ、日織さん。指輪がないと結婚式のときに困りますし。それに――」
そこまでおっしゃって、私の左手の薬指に光るダイヤの指輪に口付けていらっしゃると、
「入籍を済ませたのにいつまでも婚約指輪というのもおかしな話です。僕はね、一日も早くみんなに知らしめたいんですよ。日織さんは僕の奥さんです、って」
指輪越しにじっと見つめられて、私は照れてしまいます。
「しゅ、修太郎さん……、そんなに見つめられると恥ずかしいですっ」
もじもじしながらそう言えば、くすくすと笑われてしまいました。