そこまで言って、ご自分にしがみついたままの私の頭を優しく撫でてくださると、
「二人が日織(ひおり)さんに色々言ってくれたから……これからは彼女自身が、僕が暴走した際には、ちゃんとストッパーになって下さると、思うんだ……。だから、多分大丈夫……だよ」
 と仰って。

 修太郎(しゅうたろう)さんが……暴走?
 彼の言葉に、私は「はて?」と首を傾げます。

「あの、……修太郎さんは……いつも冷静で思慮深いですよ? 暴走なんてなさったことないと思います……」

 彼の胸元からそっと顔を離してそう申し上げたら、皆さんが息を飲まれる気配がしました。

 え?
 わ、私、何か変なこと、いいましたか?

 あ! もしかしたら皆さん、修太郎さんがエッチなとき限定で、やたら意地悪になられるのをご存知で、そのことを思っていらっしゃるのでしょうか?
 はい、確かにそういう時の修太郎さんは、思わずゾクッとするぐらい怖いです。
 ……ぼ、暴走もなさいますっ。
 なさいますがっ。

 そこまで考えて、いや、でも……と思い直しました。