寝室に移動した私と修太郎さんは、夫婦としての営みを頑張ろうとしたのですが……結局、私が痛みに耐えられなくて泣いてしまったせいで、最後の一線は越えられないままです。

 自分の不甲斐なさに、申し訳なくて泣き続ける私を、修太郎(しゅうたろう)さんが優しく抱き寄せて、ベッド下に落ちてしまっていた肌布団で(くる)んでくださいました。

「泣かないで?」
 そうおっしゃって、ギュッと抱きしめて頭を撫でてくださいますが、優しくされればされるほど辛くなってしまうと申し上げたら、贅沢でしょうか。

「ご、ごめっなさ……」
 しゃくりあげながら口から出るのは謝罪の言葉しかなくて。