「注文していた指輪を受け取って、日織さんの可愛いお顔を見ていたらすぐにでも僕のものにしてしまいたくて……我慢できなくなってしまいました」
あのプロポーズは結構衝動的だったのです、と吐露なさる修太郎さんが愛しくて、私は両親の前だと言うのも忘れて、うっとりと彼のお顔に見入ってしまいました。
「修太郎さん、お茶でも飲んで帰られますか?」
お母様が、止まってしまった時間を動かすようにそう提案なさって、私はハッとする。
「いえ、今日のところはこれでお暇させていただきます。後日改めてご挨拶に伺いますので、よろしくお願いします」
丁寧に頭を下げて私から離れてしまわれる修太郎さんに、思わず手を伸ばして作業服の端を掴んでしまってから……私は自分が何をしようとしているのか分からなくなって照れてしまう。
「あ、あのっ。きょ、今日は送っていただいて……どうもありがとうございました」
彼を引き止めたいという気持ちを振り払うようにそう言って手を離すと、顔を隠すように頭を下げる。修太郎さんが、そんな私の頭をポンポン、と優しく撫でてくださった。
あのプロポーズは結構衝動的だったのです、と吐露なさる修太郎さんが愛しくて、私は両親の前だと言うのも忘れて、うっとりと彼のお顔に見入ってしまいました。
「修太郎さん、お茶でも飲んで帰られますか?」
お母様が、止まってしまった時間を動かすようにそう提案なさって、私はハッとする。
「いえ、今日のところはこれでお暇させていただきます。後日改めてご挨拶に伺いますので、よろしくお願いします」
丁寧に頭を下げて私から離れてしまわれる修太郎さんに、思わず手を伸ばして作業服の端を掴んでしまってから……私は自分が何をしようとしているのか分からなくなって照れてしまう。
「あ、あのっ。きょ、今日は送っていただいて……どうもありがとうございました」
彼を引き止めたいという気持ちを振り払うようにそう言って手を離すと、顔を隠すように頭を下げる。修太郎さんが、そんな私の頭をポンポン、と優しく撫でてくださった。