まだ仕事が少し残っているんだ。 申し訳なさそうに、言った及川くんは、 「あと、一時間だけ待ってて!」 言い残して、お店を出て行った。 窓ガラス越しに走る及川くんが見えて、 そんなに急がなくても大丈夫なのに。おもわず微笑んだ。 一時間かぁ。時間を確認しようと開いた携帯には、着信が一件とメールが二件。 確認するとどちらも画面には、 柳井 准 の名前。 『今日、会えますか?』 『どうしたの?何かあった?』 二件のメール。