「どうしてあたし、先生に抱き締められて、いるのでしょう?」



なんて、聞いてみた。



「理由をつけるとすれば、そうだなぁ。僕が抱き締めたいからだよ。」



…とんだ、暴君だ。暴君が此処にいますけど…。



「先生。ちょっと離れてみたりとか…」




「しないね。」



言いかけたあたしを遮ってます。



そう、ですか…。




ちょっと振り向いて、先生の顔をガン見してみたけど、




「どうしたんだい?」



今日はガン見作戦も効き目がないようです。