君とベビードール




「先生、今どこに住んでるんですか?」



「駅の向こうだよ。」


なんて、ゆらゆらと方向を指で示す。



「あたし、車なんですけど、乗って行きますか?」


いや、寒いし、たぶん先生歩きだろうし……。




「……君。」



呟いた先生は続けた。



「…誘っているのかい…?」



「はぁーーっつ??」


雪空に、あたしの絶叫がこだました……。