愛しの彼に溺愛~ジムトレーナーの場合~

賑やかな商店街の少し裏。
そこには小さい神社がポツンとある。

小さい頃に俺と美蘭が遊んでいた場所。

何かあるたびにここに来たな…。
商店街の裏ということもあってあまり人もこない。
あの時の俺達にとっての唯一の逃げ場所だった。


「仁!」


大きくてを振りながら美蘭が大きい声で呼んでくる。

相変わらず甲高い声だなァ。


「叫ばなくても聞こえてるわ」
「アンタがノロノロ歩いてるのが悪いんじゃないの?」
「ハァ!?急に呼び出しといてなんだよ!?」


美蘭の奴スーパーモデルって言われてから調子に乗ってねえか?
俺を下僕かなんかだと思ってんのかァ!?アアン!?


「だって…!」
「だってもクソもねぇよ!」
「そんな言い方ないじゃん!」
「うるせぇな!!俺様の休日潰す気か?アァ!?」