愛しの彼に溺愛~ジムトレーナーの場合~

「だ、大丈夫ですか…!?」

「へ?」


思わず彼女を受け止める。

この状況、非常にマズイ。
つかヤバイ。

俺様、セクハラで訴えられる危機…?
そう思い恐る恐る安藤を見ると、彼女はマヌケな顔をして固まっていた。
徐々に状況を理解したのか顔がみるみるうちに真っ赤になっていく。

男の免疫なさすぎだろ。


「う、うぇ?あ、す、すいません!!」


そう叫ぶと勢いよく俺の腕から離れた。


「お怪我はないですか?」
「は、はい!東條さんのおかげで…」
「それならよかったです。ですがこういった器具や道具は結構重量感があるので使用するときは必ず注意してくださいね」
「はい…。すいません…」


心底反省しているのか申し訳なさそうに再度謝ってきた。
彼女の謙虚な姿にやっぱり周りにいないタイプだと再認識した。